第四話
第二話でご紹介したストラスブールから列車で約30分でこの教会のあるセレスタに着きます。この教会のクリスマスツリーをよくご覧ください、天井から吊り下げられていますね。昔は現在のような形で飾るのではなく、天井から吊るしていたようです。教会内は8本もツリーが飾られていますが、よく見ると飾りが違っています。一番初めのものは16世紀の飾りで大変シンプルです。その後順を追って年代ごとの飾りが見られるようになっています。
このセレスタにある人主義図書館に保存されている1521年12月21日の帳簿の中に、アルマン語(ドイツ語の方言)で装飾を施す木(クリスマスツリー)という意味で、これがクリスマスツリーという言葉の最も古い記録とされています。
13世紀から、クリスマスが近づくと、針葉樹の枝や木を切ることが許可されていたそうですが、しだいに無秩序に木を切る人が増えてしまいました。そこで、森の監視代として見張り人に報酬を支払ったということが、帳簿に記載されているのだそうです。
これがその帳簿です。
クリスマスツリー発祥の地アルザス地方と言われるお話でした。
フランス/アルザス地方 セレスタ