最近テレビの旅番組で、以前訪れたこの座敷が紹介されていました。
ここは、金沢ひがし茶屋街の中ほどにある金沢で一番大きなお茶屋さん「懐華樓」で、この群青色の壁に使われている色、どこかで見覚えのある色だったと思っていたら、この壁に使われている青色顔料は、ヨーロッパからもたらされたラピスラズリ(青金石)を使っているとのことでした。
ラピスラズリと言えば、オランダの画家フェルメールが好んで使った色で、フェルメール・ブルーとも呼ばれていました。
そうです、オランダで何度となく見た絵画の「青」でした。
@オランダ/デンハーグ マウリッツハイス美術館
世界で最も高価な色、金より貴重な顔料「ウルトラマリン」、この原料が宝石の一種であるラピスラズリです。
フェルメールは好んでこの高価な「ウルトラマリン」を使い、ご覧の「真珠の耳飾りの少女」のターバンの色、
@オランダ/アムステルダム 国立美術館
「牛乳を注ぐ女」のエプロンの色
@オランダ/アムステルダム 国立美術館(この写真は本物ではありません)
「青衣の女」の衣服の色と椅子のキャンバスの色など、この「青」がフェルメールの絵画の特徴の一つにもなっています。
金沢の「青」とオランダ、フェルメールの「青」、訪ねた二つの場所が思わぬところでつながりました。